哀しいのに、どうして沖縄が恋しいのだろう

沖縄に行きたい。
この時期になると、特に。

6年前の1月末。
島に渡ったばかりの頃、
世界は静かにざわつき始めていた。

観光客の姿は消え、
沖縄は、驚くほど静かだった。

車も人も少なくて、
海はいつもより広く見えた。

時間はゆったりと流れ、
ただ暮らすということが
こんなにも贅沢なのだと知った。

あの頃の海の色を、今も覚えている。

そして沖縄は、
主人が最期を迎えた場所になった。

時々、こんなことを考える。

人は生まれる前に
自分の人生を決めてくるというけれど。

わたしは、
あの人が最期を迎えるその場所へ
導く役割を持って生まれてきたのだろうか、と。

良いような、悪いような。
答えは出ない。

哀しい思い出ができてしまったのに、
それでも沖縄が恋しい。

きっと、
あの土地に置いてきたのが
涙よりも、
愛のほうが多かったから。

わたしにも、
いつか終わりは訪れる。

そのときは、
同じ沖縄がいい。

あの海の近くで。
風の匂いを知っている場所で。

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この記事を書いた人

私は、2020年10月に夫と双子を空高い天へと見送りました。
それでも笑って生きていくと決め、喪失の中で見つけた「愛された記憶」を軸に、このブログを書いています。

重たい出来事も、できるだけやわらかく。
悲しみの中にも、ほんの少しの光を。

同じように誰かを想いながら生きている方へ、
静かに届きますように。

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